水

「人生が驚くほど逆転する思考法」
ノーマン・V・ピール著 謝世輝訳
三笠書房 定価 本体1,076円+税

「あなたの中には自分の人生を180度転換できる力がひそんでいる」本書は著者が「プラス・ファクター」と呼ぶ、人間に秘められた巨大な力を各自が発揮し、活力ある人生へ最短距離で到着するための体験と具体性に満ちた手引書だ。
プラス・ファクターとは、人間が生来有する精神の遺伝子とでもいうもの。積極的で忍耐強く、成功を確信して退く
ことを知らないといった特性がある。だが、放置したままででは働くことはない。自らそのファクターの力を目覚めさせる必要があるのだ
 本書には多くの「成功者」が成功への道のりを示している。
家族もお金もなく、孤児院で育てられた黒人の少女がいる。 彼女は「医者になりたい」という夢を持ち続け、多くの協力者を得て、不可能と思える夢をとうとうかなえることができた。
 不毛な砂漠の下に「水がある」と確信したレバノン生まれの男性は、周囲の馬鹿にした声を気にとめずねばり強く砂漠を掘り続けた。今やその土地からは、あらゆる野菜や果物が産出されている。
 著者自身、臆病で赤面症、劣等感が強い子供だった。だが、自らを信じる決意をし夢を抱いて聖職者となった。その後、何度も苦労を重ねる過程で、プラス・ファクターの法則を体得するに至り、ついには潰れかけた四つの教会を立て直すことに成功したという。
 人生に活気を取り戻したい人、可能性の扉を開きたいと願う人にお勧めの一冊です。




「子どもを傷つける親 癒す親」

鈴木 秀子著  海竜社
定価 本体1,600円+税
不登校、いじめや自殺、青少年による犯罪。相次ぐ痛ましい事件の原因は何か?
それは子どもや社会環境にあるのではなく、「親自身の心のなかにある」と著書は訴える。
「子どもを育てること、それは自分自身を見つめることから始まります」(あとがき)。
親子に限らず、夫婦や友人、職場の人間関係を好転させていくためには、やはり自分自身が変わっていくしかない。子育てに行き詰まったときは、子供を変えようとするのではなく、親が自分を見つめ、問題に気づき、変わろうと努力することが問題解決への近道なのだと、改めて実感させられる。
不登校から自殺未遂を図った女の子や、家庭内暴力に悩む親などが、セラピストである筆者の導きによって、心のあり方や、人への接し方を修正していく。
親子の心の傷が癒され
、共に成長していく過程が丹念に追われている。傷ついた人々の再生を見守る著者の目は、限りなく温かい。
 「愛ある家庭こそが、生きていくためのすべての母港なのです」
癒しとは、子供の心を理解することだと、著者は言う。そのためには、親が自分の問題に気づくことが出発点である。本書に盛り込まれている「自分探しのワーク」(書き込み式)は子育てのみならず、人間関係に悩む人へのヒントとなるだろう。
子供への愛を深めるための、格好のガイドブック。


水

「人間の魅力」
ボブ・コンクリン著
創元社 定価 本体1,300円+税

 魅力的な人間の条件は、「人の話を真剣に聞き」、相手に「楽しみと利益を与える人物」である。そのための自己変革の方法が、分かりやすく書かれている。なかでも人を「説得」するための 「十の戒律」は、繰り返し読んで記憶したい。「大きな点のために小さな点を譲る」「決して言い争わない」など、参考になる点が多い。
「相手の立場に立って考える」ことでは、こんな説得的な事例を紹介している。むずがってなかなか動かない子牛も、指をしゃぶらせながら誘導すると、乳首だと思っておとなしく納屋に入る。人間も子牛と同じで、自分の利益や幸福を考えてくれる人に従うのである。
 また、熱意の高め方も面白い。熱意を高める秘訣はまず熱意のあるように行動することにある。熱意を習慣化してしまい、人間性を織り上げる縦糸と横糸にすることが眠っているエネルギーを揺り起こし、人生を変える力になるという。
 熱意が湧くのを待つのではなく、まず熱意ある言葉と表情を持って、行動をおこす。そこから、やがて本物の熱意が生まれてくるということだろう。
「人間の魅力」が、「成功するための最大の要素」であり、法則に基づいて繰り返し努力することで磨き上げ得ることを、教えてくれる一書です。

水

「販売は断られたときから始まる」
E・G・レターマン著 ダイヤモンド社
定価  本体1,262円

 「セールスマンは落胆ということを知らない人物でなくてはならない」
 「売れない時代」の失望と無力感を吹き飛ばす、熱烈なセールスマン・シップが本書のテーマだ。
 まずセールスマンに求められるのは、世の中に役立っているという信念だと筆者は言う。販売活動によって、人々の生活は向上し、工場生産も安定、しかも税収入も増加する。セールスは現代社会に不可欠な活動である。
 この信念があれば、燃えるような熱意が生まれ、人のために尽くし、顧客の仕事を自分の仕事と思う熱意も高まるはずだ。
 また事前準備も周到に
おこなわれなくてはならない。正確な商品知識を身につけ顧客のニーズを把握する。こうした努力が信用の基礎を築き、成功を引き寄せるからだろう。
 さらに売り込みに失敗しても、少しも気にする必要はないと筆者は言う。失敗は教訓をつかみ、精力的に再チャレンジするためのチャンスである。要は「自分の才能と販売能力をいやがうえにも試そうと深く心に決するきっかけにすればよいのである。
 アメリカを代表するセールスマンである筆者の情熱には、セールスマンならずとも、自信とヤル気をかき立てられる
一冊です。



あなたにめぐり逢うまで

ドリス・ドラッカー著 清流出版
定価  本体1,800円

 本書は、世界的経営学者P・F・ドラッカーの妻ドリスが、夫にめぐりあうまでを記した半生記である。
 ドリスは、大手出版社の科学編集者、弁護士、発明家、経営者とマルチな才能を発揮する職業婦人。しかし、そんな彼女が育った環境は、母親と旧時代の慣習に縛られた、とても窮屈なものだった。
「あなたの考えなんか聞いてないわ。あなたのために一番よいと私が決めたことを黙っておやりなさい」。
母親は彼女のすべてを支配したがった。しかし、そんな母親の束縛から彼女を救ったのは、学問への”知的な旅立ち”だった。医者になる夢は閉ざされたが、代わりに始めた経済学の勉強のおかげで、彼女はドラッカーと出会ったのだった。
 また、この書には20世紀初期のヨーロッパを生きる人々の姿が鮮やかに描かれている。第一次世界大戦の末期や、それに続く敗戦国ドイツの窮乏。まだ世界一の大国意識から抜けきれぬロンドン。自由を求めた若者が集まるパリ。
 「そうだ。これがあの頃のヨーロッパだよ。僕もここで大きくなったんだ」。
 本書の特別寄稿の中でそうドラッカーが述べているように、ヨーロッパの教養人を育んだ時代環境が生き生きと再現されている。
 人生の運・不運を人のせいにしない彼女の生き方は、現代女性の自己実現にも多くのヒントを与えてくれるだろう。



セルフヘルプ

ケン・シェルトン編著 フロンティア出版
定価  本体1,800円

世界に名だたる成功者がそれぞれに語った「成功するためのエッセンス」をまとめたもの。本書の特徴は、成功の条件には、富の獲得だけでなく、個人の精神の豊かさも含まれる点だ。
 俳優アーノルド・シュワルツネッガーは言う。
 「私がこれまでやってきた仕事のうちで持つともやりがいに満ちたものは、実社会の中での奉仕活動だ」 また経営コンサルタントのケン・ブランチャードも「人間は生存以外の目標を持つ唯一の種だろう。・・・愚かな出世競争に巻き込まれるよりも、人生の質を向上させること」が重要だと語る。共に豊かな精神性を兼ね備えた成功者の言葉だ。
加えて通読するうちに、華々しい活躍をしている人の「成功の秘訣」ほど、実は誰にでも実行可能なことであることが明らかになっていく。
 なかでも、プロ・バスケットボールのスーパー・スター、マイケル・ジョーダンの「まずは小さくて短期的な目標をたて、とりあえずそこに一歩一歩近づいていくようにした」という言葉は、学生やビジネスマンにも参考になるだろう。
 また一貫して「成功における自助の精神」を説く一方で「神への愛を行動に」(マザー・テレサ)「深信仰心は社会において極めて重大な役割を果たしている」(デイブ・トーマス)など、成功する上で信仰心が不可欠であるとの指摘も見逃せない。
 どこからでも読み始めることができ、成功の秘訣が詰まっている一冊だ。






モリー先生との火曜日

ミッチ・アルボム著 NHK出版
定価 本体1,600円

「誰でもいずれ死ぬことはわかっているのに、誰もそれは信じない。しかし、もっといいやり方がある。いずれ死ぬことを認めて、いつ死んでも言いように準備すること。そうしてこそ、生きている間、はるかに真剣に人生に取り組む事ができる。」
 本書はALS(筋肉伸縮性側索硬化症、別名ルー・ゲーリック病)という「難病」に侵されながらも『生きることの意味』を最後の瞬間まで問い続けた「モリー先生」(大学の社会心理学教授)の魂の記録である。
95年11月に亡くなるまでの十数週間、死の床からかつての大学の教え子にモリーは最終講義を行った。内容は、いたずらに死を恐れることをいましめ、どんな逆境にあっても明るく生きることを訴えるものばかり。教え子たちの方が、逆にモリーに励まされ、元気づけられている。
モリーは言う。
「多くの人が無意味な人生を抱えて歩き回っている。(中略)人生に意味を与える道は、人を愛すること、自分の周囲の社会のために尽くすこと、自分に目的と意味を与えてくれるものを創り出すこと」。
 モリーは死後の世界を固く信じていた。その信念が、死に直面してもたじろぐことのなかった理由である。
 講義の間もモリーの肉体はどんどん衰えていった。それでもユーモアと明るさを失わなかったモリーの生き方は、世代を超えて死の意味を考えさせてくれる。
 この本は全米で話題沸騰、百万部を越すベストセラーとなった。「生と死」は時代と地域にかかわらず、人間にとってやはり最大のテーマなのだ。




ウェルチ

ロバート・スレーター著 日経BP社
定価 本体 2,200円

 
社員の価値を高めることを常に考えていなければ、企業が成功する望みはない・・・。
ゼネラル・エレクトリック(GE)社のCEOとして、最強企業を作り上げたジャック・ウェルチ。彼の言行録ともいえる本書は
、「GE革命」が単なる生産性の向上にとどまらない、すぐれた「精神革命」であることを教えてくれる。
「学習こそがすべてだ。競争に勝つための究極の武器は、学習する能力と、学習したことをとり入れて素早く行動に移す能力だ」
ウェルチが一貫して、目指したのは”学習する文化を創る”ことだった。この文化が、どこで生まれたアイデアに対しても、前向きに取り組む姿勢を生み、GEから官僚主義やセクショナリズムを消し去った。そして身軽で機敏に動く組織へと変身、経営スピードが飛躍的にアップしたのである。
 時に、ウェルチはその素早いリストラて゜、「人消しジャック」とマスコミから揶揄された。しかしその本意は、困難に立ち向かい、貢献を惜しまない社員を作るための「公平性」の確保にあったとみるべきだろう。
「世界で一番優秀な、学習する組織であってほしい。常に目を外に向けてほしい。好奇心旺盛であってほしい。気迫を持ってほしい。いいアイディアを探し求める気迫こそ企業の中核だ」。
起業家精神に溢れ、知的活力と創造性を維持しながら組織の限界を突破し続けてきたウェルチ。彼の成功体験は、グローバルな競争を生き抜くための、格好の教訓となることだろう。


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